YA★バトンpart3(会員インタビュー)

ここでは、YA世代やこれから作家や翻訳家を目指す人に向けた、
「日本YA作家クラブ」会員への質問を掲載していきます。

会員名簿の逆五十音順に、毎月二名ずつ更新します。おたのしみに。

     

part3の質問☆彡 3項目。
・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。
・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。
・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

コピーOK
利用の際は、日本YA作家クラブのホームページからの
転載であることを明記すること

↓更新状況↓

石川宏千花さん 香谷美季さん 2016年5月更新
風野潮さん 片川優子さん 2016年4月更新
河合二湖さん 金原瑞人さん 2016年3月更新
木村航さん  如月かずささん 2016年2月更新
香坂直さん 朽木祥さん 2016年1月更新
越水利江子さん 後藤みわこさん 三辺律子さん 2015年12月更新
篠原まりさん 鹿田昌美さん 2015年9月更新
新城カズマさん しんやひろゆきさん 2015年8月更新
代田亜香子さん たからしげるさん 中村浩美さん 2015年7月更新
立原透耶さん  2015年6月更新
那須田淳さん 梨屋アリエさん 西田登さん2015年5月更新
野沢佳織さん   2015年4月更新
野村美月さん  2015年3月更新
藤野恵美さん 原田勝さん  2015年2月更新
誉田哲也さん 松山美保さん  2015年1月更新
横山充男さん 宮下恵茉さん  2014年12月更新
令丈ヒロ子さん 寮美千子さん  2014年11月更新

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石川宏千花さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

 わたしが大人になって、これを十代のときに読んでおいたら、もっといろんなことに熱くなったり、夢中になったりすることを恥ずかしがらずにいられたかもしれない、と思ったのは、司馬遼太郎の『燃えよ剣』です。
 二十歳までに読んでおいたほうがいい本、というわけではないのですが、読み終わったときに、「燃えたい!」「なんかに夢中になりたい!」と無性に思えたので、あ〜、これを部活とかがんばりきれなかったころに読んでおきたかった、と心から思ったのでした。
 同じようなことを感じたのが、小説ではないのですが、『スラムダンク』です。中学生のときにバスケ部だったので、そのとき読みたかった! と思いました。そしたら自主練とかもっとがんばったかもしれないのに〜、と。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

 好きになりたいですよね。わたしもそうでした。小学生までは、ひまなときには本を読む、という習慣があったのに、中学生になって部活をはじめたり、音楽にハマったりしているうちに、すっかり読書をしなくなってしまった時期があったんです。本が読めないのってなんだかかっこ悪い気がして、すごくいやでした。
 そこでわたしが実践したのは、『大好きなバンドのボーカルの人が、好きな作家として名前を挙げている人の本を読んでみる』というものでした。好きな人の好きなものなら読める! という感じで、けっこうないきおいで読むことができましたよ! ちなみに、その好きだった人の好きな作家というのが、かなり特殊な人ばかりだったので、思春期のころに読むには少しふさわしくないものも多かったのですが、それがかえって、こんなむずかしい本まで読めるようになった! という自信につながって、それ以降は、いろいろな本を自由に読めるようになっていったような気がします。
 もし、好きなアーティストやアイドルの方がいるのであれば、雑誌のインタビュー記事なんかを読みあさって、好きな作家および好きな本情報を集めてみるというのはどうでしょう。好きな人の好きなものを読んでみる、というのは、実体験からイチ押しの方法です。ぜひ試してみてください!

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

 ものすごく古いmacbookのワードです。原稿の送信時以外はネットに接続しないで使っているので、ほとんどワープロのような使い方をしています。


大崎梢さん☆彡

ただいま問い合わせ中


香谷美季さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

 「わが心は石にあらず」 高橋和己著 新潮文庫 河出文庫(高橋和己コレクション)
 ※おそらくどちらも絶版

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

 短編小説から挑戦してみてはどうでしょう。
 長編と違い、増長な説明などなく筋が追いやすいので、文章を読み慣れていない方にはいいと思います。
 短編で物語を読むことに慣れると、きっと長編小説も読みたくなりますよ。
 ちなみに、阿刀田高さんなどは、人の好奇心を刺激するような書き方がうまいので、入口にいいのでは? 

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

ウルトラブック(ダイナブック)のワード機能です。

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風野潮さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

 どの本が特に大切で必読、というのとは違うのですが、少しでも興味を引かれた物(本に限らず漫画やアニメや音楽でも)には、できるだけリアルタイムで反応して、読んだり観たりしておいた方が良いと思います。
 私は小学生時代は親の言い付けを守って、中高生時代は「フン、流行りになんか乗らないぜ」とイキがって、漫画もアニメもアイドルも観なかったのですが、今になって、その作品にドンピシャの時期に読んで・観て・聴いておきたかったと後悔しています。
 後から作品に触れることは可能ですが、やはり一番流行っていた時期に同年代の友達と盛り上がりたかったなぁ、と思うのです。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

 べつに無理に読書好きにならなくてもいいんじゃないかな、とは思いますが。
 本をあまり読まなくても、自分の得意分野に関してとても物知りな人もいますよね。
 もし「本を好きになれば自分にとってこんな良いことがあるはずだ」というビジョンがあるのなら、好きなる努力をすればいいと思います。
 あなたが自分で「本を好きになりたい」と思いはじめているという事自体が、「本を苦手ではなくなるかもしれない」可能性の第一歩を踏み出しているんだと思いますよ。
 まずは、読み進められるような面白さと文章の難易度のもので、興味を持てそうな内容のものから、手に取ってみてはどうでしょうか。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

 文章はポメラで書くことが多いです。
 ちょっと前まで外(カフェなど)で書くことが多かったので、ノートパソコンやタブレットよりも、サイズの小さいポメラにしてとても楽になりました。
 ポメラだと、書く時は縦書きできるのですが、パソコンに取り込むとテキスト形式になってしまいます。なので、テキストのままお送りして編集者さんに書式を整えた原稿にしていただく場合と、そのレーベルの書式テンプレートをワードで作っておいてテキスト文を流し込んでからお送りする場合があります。
 お付き合いの古い出版社さんは、そのままのテキスト形式で大丈夫なことが多いです。
 ネタの元や取材メモは昔ながらの紙の手帳に走り書きしています。家に帰って(一息ついて) から、改めてポメラで清書し、パソコンの方にもバックアップを取っておきます。
 仕事するつもりのなかった旅行先などで、ふと書きたくなった時なんかには、タブレットのメモ帳で書くこともあります。が、指が乾燥して思うようにフリックできなくて、たいていイラついてます(笑)。


片川優子さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

その後どんな人生を歩むかによりますが、学校で勧められるような、いわゆる世界の名作、日本の名作などを素直に読んでおくといいかと思います。
私は好き勝手に読みたいものだけ読んでいたので、あまりこういったものを読んでおらず、時間のあるうちに読んでおけばよかったと今では後悔しています。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

苦手なら読まなくてもいいんじゃないか……と思ったりもしますが、好きになりたいなら、まずはマンガやライトノベルなどで文字に親しむことから始めたらいかがでしょうか?
あとは図鑑や自己啓発本・伝記など、創作以外のジャンルの本に触れるのもいいかもしれません。自分の視野をそういった本で広げるのもいいと思います。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

Microsoft Wordを使用しています。事前にプロットを誰かに見せると分かっている場合はプロットもWord(横書き)で書きます。
ただ具体的なストーリーを考えるときは、A4サイズの裏紙を四つ折りにして、1/4ずつに起承転結それぞれの内容を手書きします。
実際に執筆するときはWordで、縦書き、40字×40行の設定にして書くことが多いです。時々20字×20行に直して、どのくらい書き進んだか確認するのが好きです。
過去に一度だけ原稿用紙30枚くらいの短編をすべて手書きで書いたことがあります。あとから書き直すのが大変なので、かなり熟考してから書かなければならず、大変でしたがその分思い入れの強い作品となったので、たまには手書きもいいかな、と思っています。

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河合二湖さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

なにが心に響くかは、ひとりひとり違うと思いますので、とくに「これ!」というものはありません。
広大な本の海に漕ぎだして、あなたの感性や興味のおもむくまま、いろんなジャンルの本に手を伸ばしていってください。
大人や友だちにすすめられた本を読むのもいいですけど、できれば自分で選んでみてほしいです。
ひとりの作家さんの本ばかり網羅的に読んだり、おなじ背表紙のシリーズものを集めたり、
ホラーやSFにはまってみたり、「スポーツもの」「音楽もの」など、テーマにこだわってみたり。
あとになって、「あのときはなぜかこんな本にはまっていた」と、ふり返るのも楽しいですよ。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

いろんな種類の本が置いてある、楽しそうな場所を散歩してみるのはどうでしょう。
全国には、図書館、書店、ブックカフェなど、本のある居心地のいい場所がたくさんあります。
家の近くにないときは、遊びや旅行のついでにでも、立ち寄ってみてください。
難しそうな本を読破してやろうなどと気負わず、どうぞ気軽に。
すこし読んでみて合わないなとかんじたら、遠慮なくほかの本に浮気してください。
CDやマンガの「ジャケ買い」じゃないですけど、書架のあいだをぶらぶらしていれば、
必ず、手に取ってみたい、じっくりつき合いたいと思える本に出会えます。
でも、好きになれなくたって、気にしないでくださいね。
だれだって、苦手なもののひとつやふたつはありますし、いつかそのうち「苦手・嫌い」が「得意・好き」に変わるかもしれません。
いま、好きになれることを、思いっきり楽しんでください!

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

(1)構想を練るときは、ツバメのA5版ノートにボールペンで手書き。心のおもむくままになぐり書きです。筆圧で芯が折れてしまうから、シャープペンはあまり使いません。
(2)構成やプロットをまとめるときは、PCのメモ帳に横書き。構成が複雑なときは、さらにExcelにまとめることもあります。
(3)原稿はWordに縦書き。本のページをひらいたときのイメージに近くなるよう、書式設定して書きすすめていくと落ちつきます。実際に本にしていただくときには、もちろん”そのまま”というわけにはいきませんが。

(1)〜(3)を行き来しながら書いています。
ツバメのノートと、ノートPC(LaVie Hybrid ZERO ←軽い!)は、外出するときも常に携帯しています。


金原瑞人さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

『12歳からの読書案内』
『12歳からの読書案内 海外作品』
『12歳からの読書案内 とれたて! ベストセレクション』(以上、すばる社)
『10代のためのYAブックガイド150!』(ポプラ社)
これら4冊に紹介されている本はお勧めです。
それから、『BOOKMARK』(現在、2号まで出ていて、3月に3号が出る予定)という小冊子に紹介されている本も(詳細は金原のHPを)。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

苦手な人は無理して好きにならなくていいと思います。音楽や美術やスポーツと同じで、やっぱり向き不向きがあるし。読書でも音楽でも美術でもスポーツでも書道でもお寺めぐりでも、なんでもいいから好きなものがひとつあれば十分じゃないですか。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

昔から「一太郎」です。大昔はNECの「文豪」でした。

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木村航さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

 長い本、古い本、重たい本。こういうのは若いうちに読んどいたほうがあとあと楽です。
 長い本──大長編、またはシリーズもの。毎日少しずつちびちび読むのも楽しいものですが、いっきにガーッと集中して読むのもまた格別。そのためには体力と集中力、おまけに時間を作ることが必要になるわけですが、これらはいずれも年を取るとどんどん自分でどうにもならなくなってきます。
 古い本──いわゆる古典です。古くさくて退屈と思うかもしれませんが、残るには残るだけの理由がある。ひとくちに本といっても様々あって、中には本当にひどい、ゴミどころか毒物のようなものも相当にある。でもこういうのは残れません。いま生きている何者かがいま生きている誰かをだまくらかして何かをかすめ取ろうとしている、そんな浅ましい本は時間に濾過されて消えてゆく。その本を大事だと思い、残そうとする人がいるかどうかがフィルターとして働くわけです。で、そうやって残ったものが古典と呼ばれる。長い時間の中で、どれだけ多くの人がその本を読み、愛し、オススメとして次の世代に手渡してきたことか。そしてもうひとつ重要なのは、こうした古典を押さえておくと、新しい本を読むときに選球眼がよくなるということ。新しさは古さの積み重ねの上に現れますからね。
 重たい本──物理的に分厚くて重たい本。具体的には辞書、事典、データ年鑑、画集、写真集のような本です。これらは意外と気楽に読めます。通読する必要がありませんからね。ただ、なにしろ重たいので、通勤通学の途中にパラパラッというわけにはいかないし本棚への出し入れも面倒。でも、そのひと手間を苦にしなくなっておくトレーニングはやっといて損はない。もちろん実利的な面ばかりじゃなく、読書体験としても楽しいものになるはずです。ネットサーフィンがお好きな方や、テレビのザッピングが習慣になってるような方にもおすすめ。世の中知らないことだらけで、しかもたまたま出会わなければ知らなかったというそのことにさえ気づかない。そんな出会いのきっかけが、辞書をパラパラ眺めるだけで訪れるかもしれないんですよ。なんてローコスト! それでもやっぱり重たい本を開くのが面倒なら、スマホで使える電子辞書で試してみるのもよいのでは。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

 読書と言っても様々で、苦手の質にもいろいろあるでしょう。
「長い/厚い本を1冊読み通すのがしんどい」──しんどい本は無理に読まなくてもいいんじゃないかな。短篇集やアンソロジーなら短い小説がたくさん入っているので、気が向いた時に1本2本とつまみ食いするのに向いてますよ。お話のラストまで読み通せばスッキリしますよね。
「小説とか読むのがだるい」──マンガなら読めます? なら、あなたは本が嫌いなわけじゃないですね。マンガもダメ? なら、ひょっとするとあなたは本を読むためのお約束が身についてないのかも。近頃はネットで楽しめる朗読(AmazonのAudibleとか)があるので、いっぺんそれを聞いてみませんか。もしおもしろかったら、あなたはちゃんと物語を楽しめる方だし、本の読み方をおぼえるのもそう難しくはないと思います。あるいは物語そのものがつまらん、ウソくさいというのであれば、ノンフィクションの本を眺めてみてください。スポーツ、旅、料理、かわいいものやかっちょいいもの。車やバイクやアウトドア、あるいは何かを学ぶため、役立てるためのハウツー本なんてのもある。みーんな本です。なんでもあります。私は作家で、物語を書くのが商売なので、あなたが物語を楽しんで下さればとても嬉しいけれど、こういう「使うための本」を読むことだって立派な「読書」なのだということは声を大にして言っておきたい。知らない世界を知るためにこそ本はある。その意味で、肉じゃがの作り方を調べることとファンタジー小説の大冒険を楽しむこととに違いはありません。
「わからない言葉が出てくるとイラッとする」──そういうのはスルーしてください。たいてい大きな問題はないです。むろん「これだけは知っててもらわないとこの先のお話に進めない」というケースもありますが、そういう場合はその本の中でそのことについて必ずきちんと説明が入ります。ただ書き方のテクニックとして後回しになってたりするので、気にせず読み進めて下さい。
「つまらない」──これはよく聞く話で、でもよくよく確かめてみると「自分の知らないことはつまらないと感じる」という話だったりする。もったいないなあ。知らないことを知るのは楽しいことだと思いませんか。それともうひとつ、読み方のコツが身についてないケースもありますが、こればかりは場数を踏んで身につけるしかない。スポーツでもゲームでも、練習すればできることが増えるし、楽しくなってきますよね。読書だってそうです。まずは初心者向けの本から練習しましょう。手始めは学校図書館の本なんかいいんじゃないかしら。なによりタダだし。お小遣いは大切ですからね!
 と、ここまで長々と書いてきましたが、けっきょくは巡り合わせです。ご縁があるかどうかです。今は本が楽しめないとしても、そのうち変わるかもしれません。必要があってがむしゃらに勉強しなきゃいけなくなることだってあり得るし、人生を変える1冊に出会う可能性もある。私の周囲にも何人か、そういう人はいます。
「本なんか退屈で読めなかったけれど、あなたと出会ってからおもしろさがわかった」
 てことは、本好きの友だちがいれば本好きになれるかもしれない。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

 ガキの頃はルーズリーフにえんぴつ書きで細々と書いていたものですが、今ではPCがなければ書けなくなりました。
 小説の執筆に使っているのは秀丸エディタ。マクロを入れて使っています。マクロというのはまあ、便利なアプリと思って下さい。ページあたりの行数や1行あたりの文字数は版元により異なるので、それぞれの形式に合わせカスタマイズしてページごとの見え方を確認しつつ書きます。
 ゲームの仕事では、決められた書式のExcelファイルを使って書くことも多くなりました。
 脚本の仕事ではWordファイルを使うこともあります。修正の指示が直接書き込めるのでクライアントとのやり取りに重宝なんですが、あたしゃ今までワープロソフト使ってこなかったもんですからイチから勉強。トホホ。


如月かずささん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいたほうがいい本があれば教えてください。

如月かずさって作家の小説を読んでおくといいと思いますよ! あ、20歳以上のあなたもぜひ!
…というのは冗談で、読んでおいたほうがいいではなく、単純にYA世代の読者さんにおすすめの小説でしたら、ロバート・B・パーカーの『初秋』です。心を閉ざした15歳の少年ポールが、タフガイな私立探偵スペンサーとの交流を通して変わっていく物語。
一般向けの探偵小説なので、微妙にアダルトな場面などもありますが、ポールと同年代の時期に読むことで、なにか特別に心に響くものがあるのではないかと思います。30年以上前の作品ですが、スペンサー超カッコいいですし、文章も軽快ですらすら読めますよ!

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

無理に難しげな本を読もうとはせず、児童文庫でも漫画のノベライズでもラノベアニメの原作でも、まずはなんでもおもしろそうと思ったものを手に取ってみるのがいいのではないでしょうか。
それでだんだん読むことに慣れてきたら、たまには違ったジャンルの本やちょっと古めの本などにも挑戦してみては。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

草稿はB6の大学ノートにシャープペンシルで手書きで、後で修正を加えながらパソコンのメモ帳に打ちこみます。最後まで書きあがったらデータをWordに移して印刷推敲。
Wordじゃなくてメモ帳をメインで使っているのは、動作が軽いからと行数計算がしやすいから、それと文字の詰まり具合が好みだから。いい具合に文字が詰まっていると、上手な文章が書けたような気分になれるんですよね。

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香坂直さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいたほうがいい本があれば教えてください。

 きっと人それぞれだと思うので、コレ! とおすすめするものはありませんが、うんと大人になってから感じたのは、物語には出会うべきタイミングがある、ということでした。なので、10代なら10代の感性に向けて書かれた物語を読むのがいいのでは、という気がします。
 でも、個人的には、すこしだけ背伸びしてチョイスした物語に自分の感性を合わせていく感じが好きでした。あと、あまり共感してもらえないかもしれないし、「読んでおいたほうがいい」とまでは言えないのですが、国語辞典はおもしろいです。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

 私が知るある少女は、本を読むのがとても苦手でした。でも、ある日、目の検査をして、ものの見え方が先天的にほかの人とちがっている、ということがわかり、適切な治療とめがねをかけることで、本をぐいぐい読むようになりました。
 これは極端な例ですが、読書が苦手な理由は人それぞれだと思います。なので、なぜ読書を苦手と感じるのか、その理由を自分自身でとことん掘り下げることが最初の一歩ではないでしょうか。
 でも、苦手なら苦手でもいいと思います。人生は長いですし、人間はふしぎです。なにかの拍子にコロッと変わることだってあります。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

 物語の書きはじめは、ザッとした下書きをなにか白い紙にHBの鉛筆で書いていきます。文体や雰囲気が定まってきたら、PCで一太郎を使って書き進めます。どうしても外で書かないといけないときは、白い紙+シャーペンかポメラです。白い紙は、サイズや紙質にはこだわらないのですが、罫線がないものでないとダメです。  


朽木祥さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

私がお勧めするのは、<「この作家が好き」あるいは「この哲学者、思想家が言っていることが面白そう」と感じることがあったら、とりあえずその人の著作を全て読んでみること>です。できれば、読み通すのに知力だけでなく体力も時間も必要な古典を読んでおけば、一生の宝になるでしょう。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

読書は「習慣」の一つとも言えるので、身につくまではつらいかもしれませんが、まずはあなたの心が楽しめそうな本を手当たり次第に開くことでしょうか。「楽しい」と思えた日には、もう苦手ではなくなっているはずですから。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

パソコンを使って執筆していいます。ソフトは一太郎です。構想中など、フリーハンドで書いているときは、ありとあらゆる紙に7ミリ以上の太芯シャープペンシルで。

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越水利江子さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

それは人それぞれだと思います。「これは読め」って押しつけられたくないし、押しつけたくないです。
ただ、自分自身が思春期に読んで感動した本というのはありますが、それも、その時期に、それぞれの人が何に興味を持っているかによるので、私の経験値は役に立たないと思います。

ただ、どんな本でも、気になったら読んでみて下さい。気になる本が、あなたの大切な一冊になるかもしれませんし、人生を変えるかもしれません。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

大好きなものはないんですか?たとえば、漫画やアニメが好き、ゲームが好き、映画が好き……あるいは、歴史が好き、自然の中で遊ぶのが大好きとか、あれば、その世界に近い内容、テーマの本を読んでみるといいです。

あなたが想像するよりずっと面白い世界が展開されている本が必ずありますよ。本の世界は無限に深く広いんですから。

でも、面白いと思えない本は、途中で読むのをやめていいです。図書館で、あれやこれやパラパラ読んでみて、一冊でも面白い本に当たれば、知らない間に読書を大好きになってるはずです。私自身がそうでした。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

ノートパソコン。一太郎とワード。
さらに、何を書く時も、資料は最大限集めて、取材に行くべき場所があれば必ず行きます。

執筆に必要なのは、むしろ、その努力と行動力だと思います。


後藤みわこさん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

特に思いつけません。 ただ、若い頃の方が吸収力がいいというか、記憶に深く残りやすいので、好きな作家や好きなジャンルを見つけたら、それを読みつくすといいんじゃないかなぁと思います。
大人になったとき、(これ、好きだったんだよねぇ、どっぷりハマってたわと)語れるのはけっこうキモチイイですよ。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

苦手なものを、無理に好きにならなくていいのでは?

好きになりたいなら、「自分はコレが苦手」と思いこまないのが大事……かな。
「あ、好きになれそう」と感じた瞬間を逃がさずに、世界に入っていけばいいと思うのです。
理数系がほぼ赤点だったわたしも、今「物理」というジャンルに感激していて、理解しきれないながら「気象」とか「重力」とかの本をわくわく読んでます。
一生苦手とは限らないもの。
大人になってからYAを読んでもいいんですよ(ね?)。

「読書が苦手」にもいろんなタイプがあって、「小説を楽しめない」という人もいます。それなら、ノンフィクションや評論を読めばいいし、「むずかしいのはイヤ」と思うなら児童書(小学生向け)を読めばいいし、何から読めばいいかもわからない人は知っているお話(ドラマのノベライズとか)から始めたらいいのではないでしょうか。
最後まで読み切る自信が……というときは、犯人がわかるまでやめられない(ので気になって読み通す)ミステリもいいかも。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

短い原稿はテキストエディタ。
長いものはアウトライナーです。
どちらも古く(アウトライナーはもう開発も終わっていて)今後使えなくなる可能性もあるので、愛用ソフトの名前はナイショです。
OSの変化(進化?)に合わせてソフトも替えるべきなんですが、ついつい慣れたものにしがみついてしまっています。いけませんね。


三辺律子さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

難しい・・・・・・。
強いて言えば、大人になると「ひま」がなくなるので、今のうちに大作を読んでおくというのは手かも!
個人的には『指輪物語』とか『源氏物語』とか『チボー家の人々』とか、「ひま」のあるうちに、読んでおいてよかったなと思いました。
「ひま」って本当に大切です。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

難しい・・・・・・。
ほかになにか好きなことがあれば十分という気もしますが、こういう質問をするということは、本を好きになりたいって思ってくれてるということですよね。
だとしたら、仲のいい友だちと同じ本を読んで(友だちの好きな本を教えてもらってもいいし、二人(数人)でいっせいのせで同じ本を読むことにしても楽しいかも)、いいとか悪いとか、感想とか、しゃべりまくるというのはどうでしょう?

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

パソコンに最初から入っていたワードをただ使ってます。


笹生陽子さん☆彡

ただいま問い合わせ中

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篠原まりさん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

『一番近い「過去」が一番「ダサい」。音楽も、ファッションも、文学も。』と赤木かん子さんに言われて、
ほー、なるほど、そういうものかもなあ、と思ったことがあります。
だから、わたしの世代で「良かった」ものが、あなたの世代にとって「良い」とは限らない。
むしろ「ダサい」かもネ。
それでも敢えて挙げるとすると、こんなところでいかがでしょう?
敢えて「小説」ははずしました。

「うろんな客」 エドワード・ゴーリー作 河出書房新社 2000年
「人類最古の哲学 カイエ・ソバージュ(1)?(5)」 中沢新一著 講談社選書メチエ 2002?2004年
「最終講義 生き延びるための七講」内田樹著 文春文庫 2015年 
「カルバニア物語」(既刊16巻)TONO著 徳間書店(キャラコミックス)1995?2015年

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

「読書が苦手」ということですが、あなたが好きなことはなんですか?
スポーツをすること? 見ること?
音楽を演奏したり歌ったり、それを聞いたりすること?
絵やファッションや建物を見ること、描くこと、
はたまた、生物・数学・宇宙や海の底、
料理やお笑いや魚釣りやダンス、
何でもいいです、
「これ、好き!」「これやってると時間があっと言う間に過ぎる」ということがあれば、
別に「読書」なんて苦手でも構わないと思います。

ただ、現代社会において、情報の多くは「文字情報」であることが多いので、
「文字情報を理解して、自分に必要なところを取り出し、役立てる」という能力は、
あなたの好きなことのためにも、すごく大事!

だから「読書をしなくちゃ!」と思って、ますます読書を重荷にしなくても、
自分の興味のあることを、興味のおもむくままに掘り下げていけばいいんじゃないかなあ。
スポーツが好きなら、尊敬する選手のノンフィクションを読むとか、
科学に興味があれば、科学雑誌の特集とか、
映画やドラマが好きなら雑誌に載っている俳優さんの記事とか。
あなたが興味のあることは楽に読めるし、
自然と文字情報を理解する力がついてくるし、
そのうちに、あなたの心を揺さぶる「本」に、きっと出会えると思います。
その時をお楽しみに!

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

うちの子は、MacBookなので、
MacのPagesで書いて、その後、wordに変換します。


鹿田昌美さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

できるだけたくさんの本を読んでみることをお勧めします。
本を読んで「感じたこと」「今の気持ち」を、できる限り覚えておいてください。
30歳を過ぎてからもう一度読み返してみると、20歳までとは
違った感想や感覚が得られるはず。
自分の積み重ねた経験や成長が、その「違い」に反映されていますので、
そこに気づき、じっくり見つめることから、得られるものがあるはずです。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

本には、たとえば音楽と同じで、さまざまなジャンルがあります。
まずは、自分が好きなジャンルのものを読むとよいと思います。
「なぜ」苦手だと思うのか、考えて紙に書き出してみると、解決策が浮かびやすいです。
文字を追うのが苦手なら、オーディオブックを使うのも手です。
「○○についての情報を得る」とか「誰々が雑誌のインタビューで勧めていた作家の本に触れてみる」
とか、具体的な目的をもって読書に取り組むのもよいと思います。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

私は翻訳者ですが、すべて執筆はノートパソコンで、ワードソフトを使って書いています。
パソコンで執筆するかたわらで、ノートに手書きでメモを取ります。
原稿にしるしをつけたり、ノートにメモ書きをするときは、鉛筆かシャープペンを使います。
さらさら書けるし、消せるし、水に強いので、ペンよりも好きです。

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新城カズマ さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

むむむ、これは難しい……というのは、人によって「読んでおいたほうがいい本」は異なっている、と新城は思っているので……つまり「万人にぴったりフィットする名作・傑作・古典」みたいなものは存在しない、ということですが。帽子とか靴みたいなもので。
なので……うーむむむむ……(一時間ほど考え続ける)……かろうじて「誰であれ、読んだほうがいい本」があるとしたら、それは、
「これは20歳になるまでは絶対に読んじゃいけません!と誰かから言われた/誰かが言い続けている本」 かな?

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

1)あなたが小・中・高校生で、大人に「この本を読みなさい」と言われているなら → 仮病で逃げましょう。
2)あなたが大学生で、課題で読まねばならない本があるなら → とりあえず今月の課題をこなしてから、教務課に駆け込んで今後の進路を相談しましょう。
3)読書が好きになりたいけど面白い本が見つからないなら → 「あなたのために書かれた本」が、この世のどこかに一冊以上は必ず存在します。とりあえず、あと三年ほどそれを探してみましょう。
4)それ以外の場合は → ツイッターで「新城カズマ @sinjowkazma」を検索して、直接相談してみてください。返信は遅いし正解も知らないけれど、一緒に悩むくらいのことはできますんで。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

ノートパソコンにエディタを入れてキーボードを(ローマ字入力で)叩く、という方法で執筆しています。
ただし、それを始める前に、
・ひたすら本を読む
・紙と鉛筆で「お話のかたち」を描いては直し、また描く
・散歩する
・取材する
・また本を読む
・いろんな人と話す
・妄想する
・トイレで妄想する
・食事しながら妄想する
・妄想しながら眠りについて怪しい夢を見る
・また紙と鉛筆をつかんで怪しげな図形を描き始める
・もうちょっと散歩する
・担当編集から催促のメールがやって来る
・でも、さらにもうちょっとだけ本を読んで調べる
という過程があります。これらも含めるのならば、主に「あたま」と「こころ」と「からだじゅうの筋肉」を使いながら/消費しながら執筆しております。
あ、あと「担当編集さんの堪忍袋」も消費してるかも^^;……


しんやひろゆきさん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

この歳になって思えば、もっと世界文学全集的な、日本文学全集的な、いわゆる古典と呼ばれる作品をもっとたくさん読めるだけ読んでおけばよかったと後悔しています。そのときもたくさん読んだつもりでしたが、まだまだ読んでいない作品もたくさんあります。
もちろん今からでも読めばよいのですが、大人になると今すぐ読みたい本が次から次に出てきて、なかなか古典を読み返すヒマがないというか、その気になれないというのが実際のところです。
それでも最近になって漱石の「こころ」を読み返してみると、すごく面白くて、「三四郎」「それから」を立て続けに読みました。どちらもiPadを使って青空文庫で読みました。今はわざわざ図書館へ行かなくても、太宰も鴎外も芥川もいつでもすぐに読み始めることができるというのがいいですよね。うらやましいです。

あっ、今思い出しましたが、18歳の頃に沢木耕太郎のノンフィクションに凝ったことがあります。それまで本といえば小説しか読んだことがなかったので、すごく新鮮で、次から次へと読んで、沢木耕太郎で読むものがなくなったら、今度は別の作家のノンフィクションを次から次へと読んでいった時期がありました。この頃読んだノンフィクションもまた、今のぼくの血と肉の一部になっていると思います。沢木耕太郎のノンフィクションなら、割と最近のものではありますけど、『凍』が一番のオススメです。真夏に読んでもきっと身が凍っていくような気持ちになれると思います。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

これも皆さんがお答えらなられていますが、みんながみんな読書をしなければいけないということはないと思うので、苦手なら無理に克服しなくてもよいのではと思います。でも、このご質問が「好きになりたいのだけれど、苦手なのでどうしたらよいか」という意味でしたら、答えはちがってきます。
まずは小難しいことなんか書いてなくて、すごく平易な内容で、それでいてすごく面白くて、さらにに読んだあとでじーんときたり、色々と考えたり思ったりできるようなものから読み始めるのがよいのでは、ということです。

つまりそれは児童文学。中でも幼年童話と呼ばれるものです。

名作はたくさんあります。あまんきみこの『車のいろはどんないろ』寺村輝男の『王さまシリーズ』ルース・スタイルス・ガネットの『エルマーのぼうけんシリーズ』アーノルド・ローベルの『ふたりはともだち』……いくつかは小学校のころに読んだことがあるかもしれません。でも、もう少し大きくなってから読むと、これらの本当の面白さ、本物だけがもつ良さというものにあらためて気づくことができると思います。
まあもっともここから”読書”を始めちゃうと、抜けられなくなったりもするかもしれませんが、それはそれで幸せなことではないでしょうか。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

ぼくは普段Macを使ってますので、原稿の執筆にはLightWayText の原稿用紙(A4)モード、編集者に渡すときはWordの縦書きスタイルに流し込み、そこから先は推敲もWordを使っています。最初からWordにすればという声が聞こえてきそうですが、Wordは重いので、どんどん書いていくときはテキストエディタのLightWayTextの方が軽くてよいのです。それと手書きで書いていた頃のくせで、やっぱり縦書き400字詰めの原稿用紙のスタイルでないとしっくりとこないのです。昔Macを使い始めた頃は「たまづさ」という原稿用紙のスタイルに特化した優れたワープロソフトがあったのですが、今はなくなってしまいました。また復活してくれればうれしいですが、会社自体がなくなってしまったので、無理でしょうね。残念です。

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代田亜香子さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

読んだ方がいい、という本は思いつきませんが、自分が小さいころ読んでおいてよかったと思うのは、いわゆる世界名作といわれているものです。
理由は、大人になってから思い出す機会がちょこちょこある、読書の下地みたいなのができた気がする、大人になってからだとなかなか読まないからです。
自分がいちばん好きだったのは、『小公女』です。
最後がスカッとして快感だからでしたが、大人になってから読むと、感じ方も違っていました。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

どうしても好きになりたいのなら、好きな表紙の本を片っ端から読んでみたらいいと思います。
無理して好きにならなくてもいいとは思いますが。
マンガから入ってみるのもいいのではないでしょうか。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

ワードで原稿をつくり、見た目がかわいいペンを使って赤入れをしています。


たからしげるさん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

 ふと思いつくのは、スティ−ヴン・キング『スタンド・バイ・ミー』、チャールズ・ ディケンズ『クリスマス・キャロル』、ウィリアム・ゴールディング『蠅の王』……。 日本の作家の本なら夏目漱石、芥川龍之介、太宰治、安房直子、星新一……、あ、もち ろん読書は好みの問題ですし、よく考えたら読むときの年齢もあまり関係ないのではと いう気がしてきました。読みたいと思う本を読みたいと思ったときに読めばいいのでは ないでしょうか。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

 うーん。正直いってぼくも、読んでつまらないと感じる本は、最後まで読めません。 無理に読む必要はないと思います。おもしろいかな? と思って読み始めて、おもしろ くなかったら、そこでやめちゃえばいいでしょう。だけど、大好きな人からもらった手 紙やメールは、いくら長くても、だれだっておしまいまでじっくり読むはず。いや、く り返して読むはず。そんな本がいつかあらわれるかもしれません。いろんな本を試して みれば?

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

 ずっとワープロ(シャープの書院)を使っていましたが、昨年、ようやくパソコンに 切り替えました。ソフトは秀丸(20×20の縦書きにして)です。あとは、一太郎で プリントアウトしています。手紙やはがきは、会社の卒業式に職場仲間からもらったプ ラチナの万年筆ですよー。


中村浩美さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

 わたし自身は読みたいときに読みたい本を読むというスタンスなので、何歳までに読んだほうがよい本、というのは考えたことがなかったし、いま改めて考えてみても、感覚としてピンときません。
 というわけで、わたしが20歳までに繰り返し読んだ本をいくつか挙げてみます。

 オルコット『若草物語』
 ヴェルヌ『十五少年漂流記』
 バーネット『秘密の花園』
 モンゴメリー『赤毛のアン』
 夏目漱石『坊ちゃん』

 いずれも小・中学生のころに誕生日やクリスマスのプレゼントとしていただいたもので、『坊ちゃん』をのぞくと、自分で選んだわけではないのですが、まわりから声をかけられても気づかないくらい夢中になって読みました。名作とされる作品はやはりそう呼ばれるだけの理由があり、若いうちに読んでおいて損はないと思います。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

 まず自分の興味に沿った本を選ぶことではないでしょうか。スポーツが好きなら、スポーツをテーマにした青春物語でもいいし、映画が好きなら、その原作でもいい。好きなミュージシャンの伝記でもいいし、科学や考古学に興味があれば、そうした好奇心を満たしてくれるノンフィクションでもいい。本を読むことによってフィクションの世界に浸りたい、あるいはなんらかの知識を得たいという気持ちがいちばんの原動力になると思います。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

 もっぱら「秀丸エディタ」というエディタを使っています。
 わたしがはじめて購入したパソコンは、メモリもHDDも容量が小さく、WORDがとても重く感じられました。田舎住まいで通信環境がよくなかったこともあり、調べものでインターネットを使っているときなど、フリーズしてしまうこともしばしばでした。そこで、容量を食わないエディタを使いはじめました。テキスト文書しか作成できませんが、訳文を入力するだけならそれで十分ですし、印刷をするときだけWORDに貼りつけて編集をおこないます。
 いまはパソコンの容量が大きいので、WORDで作業をしてもまったく問題はないのですが、習慣でなんとなくエディタを使いつづけています。


立原透耶さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

「アルジャーノンに花束を(ダニエル・キイス)…SFですが、人とは何か、知性と は何か、愛とは何か、深く考えさせられる名著です。
「デミアン」(ヘッセ)、「不思議な少年」(マーク・トゥエイン)…自我を確立す る上での参考に、ぜひ。自分自身を見つめ直してください。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

 無理に読まなくていいと思います。読みたいものが見つかったら、その時に読 めばいいのではないでしょうか。
 テレビドラマや映画を見て原作に興味をもてば、小説を手にとってみる。友達 が面白いというものを
手に取ってみる。そんな気軽な気持ちで、本をまず手に取ってみてください。無 理に読もうとしなくても、
自然と自分の好きなもの、読みやすいものがわかってくるのではないでしょうか。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

 ペリカンの万年筆とツバメノート。
 ポメラ。
 Macでワードもしくはページミル。

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那須田淳さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

 世界文学全集はできれば読んでおいたほうがよいかも。社会人になるとまず時間がないので。また司馬遼太郎の『坂の上の雲』であるとか、モンゴメリーの『赤毛のアン』シリーズ全編や、トールキンの『指輪物語』シリーズ、デュマの『モンテクリスト伯』など大長編シリーズものも。世界には体力が必要だけど面白いものがたくさんあるのです。老後の楽しみにするのはもったいない。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

 と、悩むのは、それでも本を読みたいということですよね。たぶん、それって自分の好みの作品に出合ってないからかもしれません。僕だったら東野圭吾や宮部みゆき、アガサクリスティなどのミステリーをおすすめしますが、恋愛ものでも、小説でも、まずは本にさわって、あらすじを読んだうえで、数行読んでみてください。それで興味があればまた数ページ読む。作者の文体がマッチすればどこかでハマる気がします。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

 原稿を書くのはWord。プロットや人物相関図やタイムラインにはExcelの表を使ってます。今は、PC二台とipadを併用してますが、これは便利。またスケジュール帳の他、その他プロットをたてたり、作品のアイデアを考えるときのためにノートを持ち歩いてます。アイデアは思考の経過を残すため、なるべくボールペンで書くようにしてます。


梨屋アリエさん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

 自分のためになると思う本を読むのが一番良いと思いますが、それでもなにかと言われたら、敬語やマナーの本を、同じ著者ではないものをいくつかお読みになるとよろしいのではないでしょうか。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

 苦手なら、わざわざ好きにならなくてもいいんじゃないでしょうか? どうしても本が好きになりたいのなら、自己暗示をかけてとにかく好きになるのが良いと思います。本が好き好き大好きって思ってなで回していても読書にはなりませんが、読書が苦手でも本が好きな人としては成立すると思います。頑張って愛でましょう! 目で文字を愛でれば読書です。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

 手。頭。
 あ、しまった、質問にカッコ付で文具名やソフト名ってわざわざ書いてあるじゃないか……。
 ワープロソフトのoasysが気に入っていたのですが、パソコンを買い替えたらbitがどうこうで使えなくなってしまい、原稿がなかなか進まなくなりました。新刊が出ないのはそのせいです。とりあえずWordです。プロットなど考えるときはエクセルとかEvernote、ペンも使います。
 わたしの小説はフルオーケストラのコンチェルトと同じなので作品は五線紙に書いてますっていつか言いたいと思っています。


西田登さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

『はみだしっ子』シリーズ/三原順・作(白泉社)

1975年から1981年にかけて『花とゆめ』誌に連載された漫画。それぞれに複雑な事情を抱えた4人の少年が親元を離れ(親を捨て)、各地を放浪する物語。
連載当時の基準からしても大きく描かれすぎた目、窮屈なコマ割り、ぎっしり書き込まれたネーム、昭和ならではの希薄なリアリティ、などからさすがに古すぎる気もしますが、最近某有名大学の掲示板に回顧展のポスターが貼られていたし、今の若い読者にも何か訴えるものがあるのではと思い選びました。
私たちVS大人たち、という構図で世の中を見られるのはモラトリアム期の特権。そんな時期に形成された価値観は年齢とともに変化しますが、何を許せて何を許せないか、何を愛せて何を愛せないか、といった基準は案外変わらなかったりもします。初めて読んだ年齢が若ければ若いほど残る爪あとは深くなりますが、年をとって読み返しても、自分の意外な青臭さに気づかされる一生もののトラウマ作品です。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

これが「親や教師や知人からしきりに読書を勧められてうんざりしている」という人からの質問なら、答えは簡単。読書なんかしなくていいです。本を読まなくても自分の人生にそこそこ満足して生きている人は世間に五万といます。
ただ「読書はしたいけどどうしても楽しめない、読了にまで至らない」という相談だとしても、答えは大して変わりません。自分が面白いと思える本との出会いを気長に待つしかない。待ちくたびれていやになったらやめればいい。やめたからといって何の損もない。
そう、読書の楽しさは、まさにその「したからといって損も得もない」、「いやならしなくていい」ことで生じる自由によって支えられています。
読書を好きになるにはどうすればいいですか? そんな質問を本気でぶつけてくる人は、読書に何かを期待しているのでしょうから、その期待が続くかぎり、面白い本を探し続けるしかありません。
数年前、とある有名書店が表紙に出だしの文章だけを書いたカバーをかぶせ、作品名と著者名は隠して陳列するキャンペーンを張っていました。出会いが関係にまで育つか否かは第一印象が全て、というのは本と読者にも当てはまります。最寄りの大型書店に長居して、つまみ食いならぬつまみ読みをしてみてはどうでしょう。選んだ本を読了できなかった時の金銭的な痛手が気になる人は、図書館でも古書店の100円文庫コーナーでも構いません。電子書籍でも「なか見」はできるでしょうが、文字通り本に囲まれた環境のほうが“その気になりやすい”と思います。
結果、これはと思って選んだ本がつまらなかった、読了に至らなかったとしても、別に気にすることはありません。よく小説などを読んで「何がいいたいかわからない」と不満をいう人がいますが、それはわからなかったのではなく、つまらなかっただけ。むしろ何がいいたいかわからないけど面白かった、惹かれた、わかった気になったという実感こそが、読書という時間の無駄遣いの醍醐味だったりするのです。そもそもテーマやメッセージなんて、煎じ詰めれば「命は大事」だの「愛は大事」だの、言葉にするとカスのようなものばかり。それよりそんなカスをどんな表現やストーリーを使って描いたか。難病に侵された子どもの話でカスの値打ちに気づく人もいれば、殺人鬼の話で気づく人もいる。命は軽いとか愛はいらないとか書くことで、カスが光り輝くこともある。いっそテーマなどどうでもよくて、あのセリフがよかったとか、出てくる食べ物がおいしそうだったというだけで、読んでよかったと思えたりもする。作品が多様なように読者も多様。読了という目標は初めの動機づけとして必要かもしれませんが、最後までこだわるべき目標ではありません。
私自身、過去の読書経験を振り返ってみると、結末が思い出せない作品が意外と多いことに気づかされます。論理を越えて「わかった」ものの蓄積は、ないよりあった方が楽しいですが、あったからといって得することは何もありません。それでも読書がしたいという人には、心より幸運をお祈りします。
え? 感想文の宿題? そんなの適当に書いて出しちゃえばいいんですよ。書かせる側が優先するのは内容より期限までに提出することなんだから。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

PCを使い始めた頃からWord一辺倒です(現在は2010)。機能は必要に応じて、行き当たりばったりで覚えている状態です。字が汚いうえに、簡単に修正できることが必須条件なので、手書きは考えられません。ワープロが発明されていなければ、翻訳の仕事はしていないと思います。

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野沢佳織さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

とくに思いつきません。
ただ、「好き!」と思える本とたくさん出会ってほしい。
それと、できれば海外の作品にも親しんでほしい。
書店の文庫コーナーや図書館の書棚の前をぶらついて、心ひかれるタイトルの本 を手に取り、最初の1、2ページを立ち読みして、おもしろそうで文体 が好み だったら買うなり借りるなりする――これが「好きな本」をさがすいちばんの方法 だと、わたしは信じています。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

「好きな本」をたくさん見つければ、「本っていいな」と思えて、読書も苦手で なくなるはず。
だれかにすすめられた本をむりして読むのではなく、ぜひ書店や図書館に足を運 んで、「呼ばれてる」感じのする本を見つけてください。
自分の趣味や、興味のある人物、気になる出来事に関する本、あるいは、画集や 写真集といったビジュアル系の本から入るのもいいかも。
あと、読んでみてつまらなかったら、そこでやめて、また別の本をさがしてくだ さい。
読書好きの人は、「好きな本」を見つけるのが得意な人なんだと思います。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

パソコンで、Wordを使って書いています。
調べ物をしたりメモを取るときは、長年使っている持ちやすいシャープペンシル を使います。
プリントアウトした原稿を推敲するときは、赤の水性ボールペン(SARASA の5ミリ)で。

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野村美月さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

聖書、日本や世界の神話やおとぎ話が、私が子供の頃大好きで、読めてよかったな〜と、大人になってからも思った本です。
物語の基本がつまっています!

あとは、子供の頃読んでいた、児童向けのダイジェスト版名作文学全集を、大人になってから完全版で読み返すと、色々発見や衝撃があって、すごく楽しいです。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

本屋さんや図書館へ行ってみて、タイトルでも、装幀でも、帯でもあらすじでも、なにかひとつでも惹かれるものがあったら、まず手にとってみてはどうでしょう。
ページをめくって、読めそうだなと思ったら、そのままどんどん読んでしまってください。
ダメそうだなと思ったら、また別の本を探してみましょう。
そんなふうに、のんびりチャレンジしていれば、そのうち良い出会いがあるかもしれませんよ。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

自宅では一太郎で、外の喫茶店などではポメラです。

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花形みつるさん☆彡

問い合わせ中

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藤野恵美さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

『ぼくの嘘』は、担当編集者さんから「中高生のうちから、こういう複雑な物の見方を教えてもらえるなんて、藤野さんの読者はラッキーですよね。私もこれを高校生くらいで読んでみたかったです」という感想をもらいました。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

好きなひとにおすすめの本を借りてみるとか、どうでしょうか?

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

原稿執筆専用テキストエディタ「WZ Writing Editor」

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原田勝さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

とくにありません。
若いころに出会う本のインパクトは強いけれど、同じ本でも受ける影響は人によってちがう。
だから、20歳までにこの本を、とは、考えなくてもよいのではないでしょうか。
逆に、20歳をすぎてから読んでよかった、という本もあるし、それも、人それぞれでしょう。
たしかに、高校生くらいまでの読書の経験は、60歳が近づいている今も自分の中に残っていて、 時々、その片鱗が頭をもたげ、翻訳の仕事にいい影響を及ぼしているような気がします。
でも、それは結果論で、計画的に読んだわけではなく、どの本が、自分のどこを作っているかは よくわかりません。それでいいんじゃないでしょうか。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

最初の10ページでおもしろくないと思ったら、やめてしまえばいい。
別に、その本を好きになる必要はない。
次の本を試しても、やっぱりだめだったら、また次の本を試し、 それでもだめなら、無理に読まなくていい。
でも、いろいろなことに「物語」を探すことはあきらめないでほしい。
マンガやスポーツ雑誌、新聞記事、社会や理科の教科書などの活字媒体はもちろん、 テレビのドラマやドキュメンタリー、ニュース、映画などの映像媒体、 先生や友達、家族から聞いた話、サッカーや野球の試合など、物語はあちこちにある。
それに気づくことができる人なら、そのうち、本の中の物語にも入れると思う。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

パソコン(ずっとMac)のワープロソフト(今はWord)。
ワープロがこの世になかったら、たぶん、翻訳はしていない。
言葉を入れ替えたり、削ったりするのが簡単だし、原稿が数百ページにわたっても、 用語や漢字の統一が可能。
変換ソフトはMacに入っている「ことえり」。ことえりは変換効率が最悪だったが、 逆に、漢字やかな、言葉の選択を意識的にせざるをえず、それがかえって翻訳にはよかった。
今のことえりは、だいぶ賢くなっているので、そういうメリット(デメリット?)はない。
途中、一度は必ず縦書きにプリントアウトして推敲します。

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誉田哲也さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

『ぼくらの祖国』青山繁晴/扶桑社

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

好きなドラマや映画の原作(があればの話ですが)を読んで、
映像化された作品と何が違うのかを探ってみるのもよいのでは。
話自体は馴染みがあるし、面白いことは分かっているわけだから、
それ以外の、文章ならではの面白さに気づきやすいと思います。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

PCはWindows機で、ソフトはWord。
ペンはステッドラーのアバンギャルドに、ラミーのリフィルを入れて使っています。
アバンギャルドはボディの色違いで所有している3本すべてに、
同じカスタマイズをしています。

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松山美保さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

 特に読んでおいたほうがいい本というのはありません。
本も人と同じで、その人その人に出会いがあるものだと思います。
自分が好きになれる作品や作家と出会うことが一番大事で、いつ出会うかはその人次第です。
ちなみに私の場合は、中学時代にモンゴメリの「赤毛のアン」のファンになり、友人とバッジまで 作って(もらい)つけていた記憶があります。また、高校時代に父に勧められて、
曽野綾子の「太郎物語(高校編)」を読んでから、曽野さんの考え方に共感をおぼえ、 それから今にいたるまで、彼女の作品から心のあり方を学んでいます。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

さきほども書きましたが、本は人間が作り出したものなので、人と一緒です。
本にも性格やクセがあるので、相性の合う、自分の好きな作品や作家との出会いがあれば、 すぐに本が好きになると思います。
無理に小説から入らなくても、今は映画やマンガで楽しめる作品もあるし、もし気になる作家がいて その人がエッセイなどを出していたら、それから読んでみるのもお勧めです。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

もっぱらワードです。
あと、当然ですが、翻訳作業ではさまざまな辞書が欠かせないので、電子辞書、紙の辞書のほか インターネットも日々活用しています。 。

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横山充男さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

『ブッダのことば―スッタニパータ』 中村元訳
『方丈記』 鴨長明
『ホピ神との契約』(徳間書店)
『日本の歴史をよみなおす』 網野善彦
『ヤノマミ』 国分拓(NHK出版)
『銀河鉄道の夜』 宮沢賢治
『洟をたらした神』 吉野せい
『沈黙』 遠藤周作
『まほろばの疾風』 熊谷達也
『原爆詩集 にんげんをかえせ』 峠 三吉(合同出版)
文庫本で手に入りやすい本以外は、出版社を書いております。どちらかというと男目線で 選んだものです。歯ごたえのあるものが多いので、心して読んでもらいたいと思います。 浅薄な愛ややさしさや正義を求める人には不向きかもしれません。とはいっても、歯ごた えという点からいえば、まだ入門編です。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

ぼくは40年以上も文学と関わって生きてきましたが、いまだに読書は苦手です。どちら かというと嫌いです。うまいものを食べて、あとは昼寝をしたり、明るい日差しの下で散 歩をしたりして、夜はぐっすり眠る。そんな生活をしたい人間です。でも、この世の中は 理不尽なことがいっぱいあって、人畜無害でひっそり生きていたいのに、そうさせてくれ ないバカな奴らや世界の仕組みというものがあって、どうしてもそれと向き合わなきゃ自 分を守れないわけです。バカな奴らや世界の仕組みというのは、すべて言語によって構成 されていますから、それらに対峙するにはやはり言語構築がいります。そうして学ぶ言語 はきついしつらいです。だから、読書が苦手なのは当たり前のことです。すこぶる精神が 健康な証拠です。でも、もしこの世で生きづらいと感じている人は、生きづらくしている 敵と戦うつもりで本と格闘するしかありません。それだけのことです。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

 PCのWordです。ただし、推敲する時は必ず紙に印刷してからやります。

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宮下恵茉さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

私にとって読んでおいてよかったと思ったのは ミヒャエル・エンデの『モモ』でしたが、 それぞれにきっとあとで振り返って あの時にあの本を読んでおいてよかったと 思いかえす本があると思います。 そんな本に出会えるように 20歳になるまでに たくさんの本を読んでおくと いいんじゃないかなあと思います。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

苦手なら無理をして好きになる必要はないと思います。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

プロット(あらすじ)を考えるときは 真っ白な紙にペンテルハイブリッド0.5mmの水性ボールペンで だーっとキャラクターの相関図や舞台や書きたい場面や おおまかな構成などだいたいの設定を書きだしていきます。 原稿はパソコンでワードを使って書いています。

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寮美千子さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

『日本国憲法』 (小学館アーカイヴス) http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4091054390/harmonia-22

生まれ落ちたら、自動的に日本人だった、という人が圧倒的多数だと思います。 在日外国人や先住民、難民など、少数派に生まれつくと、どうしても「国」とい うものを考えざるを得ませんが、多数派は、そんなことには無頓着で、楽々と生 きていくことができます。そのために、自分がどんな「国」の国民なのか、まっ たく知らないままで過ごしてしまうことも多々あります。

無頓着・無関心でいると、いつのまにか徴兵制が敷かれたりして、大変なことに なってしまいます。ほんとうは、わたしたちが「主権者」であり、一人一人が、 国の行方を決める大切な舵を握っているのです。

いまの日本には、徴兵制もありません。だからこの先もずっと安全で平和だと思 い込んでいると、いつのまにか戦争をする国になってしまいます。「平和」は、 ただ漫然とそこに存在するのではなく、たゆまぬ努力によってようやく維持して いくものなのです。

「国」とはなんなのか。そのために、ぜひ「憲法」を読んでみてください。国 は、国民や国内にいる人々がみなしあわせに生きられるようにするために存在し ています。しかし、その国が強大な権力を持てば、国民を兵隊にして外国と戦わ せることも、高い税金を搾り取って苦しめることもできるのです。そんなことの ないように、国の権力を制限するためにあるのが「憲法」です。わたしたちが守 らなければならない普通の「法律」とはまったく異なるものです。ですから、簡 単に変えたりしてはいけないものなのです。よくよく考えないと、国民は、国と いう組織の奴隷にされてしまう危険すらあります。

大人になって、選挙権を持つ前に、ぜひ『日本国憲法』 を読んでみてくださ い。紹介した本には、きれいな写真もいっぱい入っていて、とても読みやすくで きています。取っつきにくい言葉ですが、声に出して読んでいるうちに、心にし みてくるでしょう。わたしは、日本国憲法の前文は、すばらしい名言だと思って います。戦争の放棄をした第九条も、世界に誇れるものです。みなさんも、ぜひ 読んでみてください。そして、日本どんな国にしたいのか、ぜひ考えてみてくだ さい。あなたの手のなかに、日本の未来はあります。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

苦手なのに、どうして「好きにならなくてはいけない」と思うの? 
本なんか、読まなくったっていいよ。
本を読むより、すてきなことはいっぱいある。
おひさまの光をいっぱいに浴びていたほうが、いい。
友だちとおしゃべりした方が、ずっと楽しい。
おじいさんやおばあさん、近所のおじさんやおばさんと話したり、
お父さんやお母さんの背中を見ていたほうが、よっぽど勉強になる。
手伝うならば、なおさらいい。
世界は知らないことでいっぱいだから、
自分の皮膚で、自分の心で、精一杯感じないといけない。

けれど、自分は一人しかいない。
たった一人の自分は、世界の全部を体験することはできない。
だれだって、自分の人生しか生きられない。
けれども、本のなかには、いろんな人生がある。いろんな体験がある。
男の子だって女になれるし、女の子だって男になれる。
百歳の老人の気持ちにもなれるし、宇宙人にも兎にも花にもなれる。
遠い時代を生きていた人の心にさわることも、 まだ見ぬ未来に生きることもできる。
昔の人が何百年もかけて考えに考え、やっと得られた結論だって、 たった本一冊で手にすることができる。
一人しかいないきみが、無数のきみになる。
きみの心のなかに、無限の宇宙が広がる。

だから、本を読むことはすてき。本を読むことは、やめられない。
想像力の翼に乗って、どこまでも果てしなく行けるから。

でもね、忘れちゃいけない。
その無限の世界を感じることができるのは、
たった一人のきみが、そこにいるからだということを。
きみの心が、皮膚が、耳が、目が、鼻が、舌がそこにあるから、
きみ自身が五感で感じることが、すべての想像力の芯に、しっかりとあるから、
だからこそきみは、本の中に広がる世界を、リアルに感じることができる。
だからこそ、宇宙の果てのさらに向こうへ飛ぶことのできる
美しくてすこやかな心の翼を持てるのだ。

だからね、やっぱり、体と五感を鍛えるために、
おひさまの光を浴びていたほうがいいって、
わたしはぜったいにそう思うんだけど、
それでもどうしても、本を読むのは、やめられない。
無限に広がる世界が、わたしを誘うから。
「さあ、おいで。わたしを読んで」と、
ものすごく魅力的な顔をして。

それでもやっぱりきみは、本が苦手かなあ。

きみも、いつか、巡り会う日がくるかもしれないね。
きみの心に、ぐっと迫ってくる本に。
それまでは、無理に読もうとしないで、
なんとなく、パラパラしてればいいんだよ。
ほんとうに、きみに必要な本ならば、
きっと本の方から語りかけてくるから。
夢中になって、目が離せなくなるから。
まるで、初恋の人に出会ったみたいに。
楽しみだね、そんな日がやってくるのが。

だから、なんとなく、本をそばにおいていてくれたらいいな。
無理に読まなくてもいいからさ。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

パソコン:iMac
ソフト :LightWayText

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令丈ヒロ子さん☆彡

・20歳になるまでに読んでおいた方がいい本があれば教えてください。

 私はあまり「児童文学」というものを読まずに育ちました。
 大人になって児童書の世界を目指してから読んだものの方が多く、これを子どものころに読んでいたらどんな風に感じただろうか?と、よい児童書に出会うたびに思います。
 幼年童話から、ジュニア小説、ジュブナイル、YAも全部そうです。
 あと、自分が児童書作家になってから、児童書の書き手が、その読者年齢層に向けてどれだけ工夫して書いているか、それがどれだけ技術のいることかを肌で感じまして。
 今は、おおぜいの読書好きの未成年の方に、一般書もよいですが、「その年齢層向けに書かれた本」もたくさん読んでほしい……と、思ってます。

・読書が苦手です。どうしたら本が好きになれますか。

 苦手意識のある人は無理に好きにならなくてもいいかなと思います。苦手意識を持つのにがんばると、よけいに活字が嫌になると思います。
 また読書好きの人でも、エッセイなら読めるとか、紙が苦手でケータイ小説や電子書籍なら読めるとか人それぞれです。
 苦手だけどどうにかして本が読みたい!という人なら、いろんな領域(エッセイ漫画から入ってみるとか、絵本とか、朗読本を聞いてみるとか、ショートショートを読んでみるとか)からアプローチしたらいいと思います。
 あと、どうしても読めなかったものが、いろんな経験を経て、ふと読める日が来る、ということもあります。
わたしは長年ファンタジーが読めなくて、本好きの人の話題に名作ファンタジーが出てくると、無言になってやりすごしていました。
SFや幻想小説、怪談系なら好きなのに、ファンタジーとなると、脳が固まって受け付けなかったのです。
原因はわからないけど、40代になって、急に楽しく読めるようになりました。

・なにを使って執筆していますか。(文具名やソフト名等)

ひたすらWordです。ペンはジェットストリーム。書き味なめらかで、手の疲れがぜんぜんちがう。(編集者さんに発売直後に教えてもらってそれ以来ずっと)
万年筆にあこがれますが、腱鞘炎になりやすいので長く使えないのです。
あと、消せるのが助かるので、パイロットのフリクションボールもよく使ってます。

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