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「日本YA作家クラブ」会報【定期報告便】 2011年2月20日発行
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「日本YA作家クラブ」会員の皆様へ

 立春を過ぎ、春の気配を日差しに感じとれる今日この頃です。
「日本YA作家クラブ」第5回の会報をお届けいたします。
この会報は、総会の役割を兼ねております。必ず必須事項をご記入の上、
ご返信して下さいますようお願いいたします。


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★お願い★
最後までお読みになりましたら、下の必要事項を記入して、
このメールに返信してください。
著作リストは、確定している情報をお願いいたします。
ご返信はなるべく十日以内でお願い致します。

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【1】会員名 

【2】著作リストの更新 なし / あり (ご記入ください)

【3】おすすめYAアンケートのリストの更新 (任意)

【4】新会員の推薦 紹介 (任意)。

【5】ご意見、ご要望、ご質問など、ございましたら。


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━━□ INDEX □━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆報告・1、イベント 2、問い合わせ
◆著作リストの更新について
◆おすすめYAアンケートの更新について
◆インタビューのコーナー、更新しています
◆会員の募集と告知、情報ブログについて
◆今後の企画について
◆リレーエッセイ。第5回★梨屋アリエ

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◆報告・1「日本YA作家クラブ」のイベントについて。(8月以降)

1月5日に恵比寿にて新年会をいたしました。
(発起人・金原瑞人、梨屋アリエ)
参加者は会員8名、編集者6名、合計14名でした。
YA文学論や今後の国内外のYAの展望、出版業界の動向、
「日本YA作家クラブ」へのご要望などなど、活発な意見交換を
する予定でしたが、自己紹介の後は単純に楽しい飲み会となりました。
いずれまた、希望者を募り、このような機会を作りたいと思い
ますので、よろしくお願いいたします。



11月の臨時便でもお知らせいたしましたが、昨年秋に
東京都立図書館と日本YA作家クラブの共催で、
『中学・高校生のための 声に出して楽しむYA読書会
〜みんなで好きな本について語ろう』を開催しました。
都立多摩教育センター 9月18日と9月25日
都立中央図書館 11月6日(10月30日は台風のため中止)
当日の様子を会のホームページでレポートしています。
http://jya.iinaa.net/report.htm
都立図書館のホームページでは、参加者の写真付の実施レポートがあります。
http://www.library.metro.tokyo.jp/j/2010ya.html (多摩)
http://www.library.metro.tokyo.jp/j/20101106ya.html (中央)
実施後の参加者アンケート。
多摩 http://jya.iinaa.net/event/toritu/quet.pdf
中央 http://jya.iinaa.net/event/toritu/quec.pdf


◆報告・2 クラブへの問い合わせ

一般の読者のかたから、海外の作家へファンメールを
送りたいとの問い合わせがあり、当会の対応できる範囲で
ご案内いたしました。

社団法人読書推進運動協議会機関紙「読書推進運動」516号の
巻頭エッセイ「若い人に贈る読書のすすめ」に、当会の紹介の
執筆依頼があり、世話人の相談の上、梨屋が対応しました。

神奈川県内の市立図書館から会員への講演の依頼をいただき、
該当の会員に取り次ぎました。

都内の教材出版社から中学生向けの国語の教材の出版の企画に
ついて相談したいとの問い合わせがあり、対応しました。


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◆著作リストの更新について

著作リストは年2回(2月/8月)更新いたします。
更新したい項目、付け加えたい情報、訂正などを
お知らせください。新刊の冊数の制限はいたしません。
これまでのリストの掲載情報に関しては、ホームページにて
ご確認ください。

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◆おすすめYAアンケートの更新について

昨年、会員の皆様にお願いいたしました「おすすめYA」の
アンケートのページを、「YAの本棚」コーナーとして
ホームページで公開しております。差し替えや追加のご希望が
ございましたら、月末までにご連絡ください。

アンケート集計後にご入会いただきました新会員のみな様には、
後日、アンケートをお送りいたしますので、ご協力をお願いいたします。

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◆インタビューのコーナー連載中。

ホームページに、YA世代や作家や翻訳家を目指す人に向けた
会員へのインタビューコーナーを作り、昨年4月から、
令丈ヒロ子さんから逆五十音順に、月に二人ずつ掲載を
スタートしています。
該当月の会員さんには、メールにてご連絡いたしますので、
ご協力ください。よろしくお願いいたします。
五項目。
・どんな中学〜高校時代を過ごしていましたか?
・作家・翻訳家になりたいと思ったのは、いつ頃、どうしてですか?
・最初の本(作品)を出版したきっかけはなんですか?
・一週間だけ中学〜高校時代の自分と入れ替われたら、何をしますか?
・現役のYAな人達へ、熱いメッセージをどうぞ。


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◆会員の募集と告知のお願いについて。

会員の皆さまにも、「日本YA作家クラブ」の告知のご協力を
お願いします。個人でホームページやブログをお持ちの会員さんは、
『日本YA作家クラブ』へのリンクをご協力お願いいたします。

お知り合いの作家や翻訳家に、ホームページに記載されている条件に
合う方がいらっしゃいましたら、当会について、お知らせください
ますようお願いします。また、作品を読んで、ぜひ仲間に! と
思われた書き手のかたにつきましても、情報をお寄せ下さい。
YA作品であれば、児童・一般、文庫・新書・単行本の
しばりはございません。

情報ブログについて
「YA情報ブログ」には、YAに関する講演会やサイン会、講座などの情
報を掲載します。会員のYAに関する講演会やサイン会の情報を、
連絡係にお寄せ下さい。YAにかかわるものでしたら、「日本YA
作家クラブ」の関与にかかわらず掲載致しますので、どうぞお気軽に
直接ブログに書き込む場合。
googleのアカウントの登録(無料)をし、「書き込み登録」をすると、
情報がいつでも書き込めます。ご希望の方には、「YA情報ブログ」の
招待メールをお送りしますので、登録したいメールアドレスを明記して、
ご連絡ください。


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◆今後の企画について

金原瑞人氏の発案で、YAの翻訳家の海外YAトーク第二弾を
夏以降に予定しています。詳細が決まりましたら、会報の臨時便や
YAブログ等でご案内いたします。


※「日本YA作家クラブ」への企画、ご提案、アイデアなどが
ございましたら、ぜひご相談ください。

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◆リレーエッセイ募集。( ^^) _旦~~ φ(..)

第6回会報(2011年8月)に掲載するエッセイを募集します。
テーマは「YAに関すること」。400字〜長文も可。
また、今号会報のリレーエッセイを受けた内容のエッセイも
募集いたします。
お寄せいただいた作品は臨時便や定期の会報に掲載いたします。
会報はホームページ上でも公開されます。
世話人から御執筆のお願いをすることがあります。
※原稿料はお支払いできません。無償でのご協力をお願いいたします。

      
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┃リ┣┫レ┣┫ー┣┫エ┣┫ッ┣┫セ┣┫イ┃
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第5回★梨屋アリエ

だって、YAが大好きなんだもん        
                           梨屋アリエ

「日本YA作家クラブ」の発足の半年後、児童書編集者と二人で、12歳
から19歳まで対象の読書会「YA読書クラブ」を作りました。本の好き
な子どもたちが、好きなことを活かして人と関われる機会があったら、も
っと読書が楽しくなるはず。学校の休み時間にアイドルやアニメの話で友
だちと盛り上がるみたいに、本の話で盛りあがる場を作ろう、という思い
でした。この読書クラブは三ケ月ごとに開催し、現在も続いています。
 昨年、都立図書館に企画を持ち込んだ「日本YA作家クラブ」の中高生
向けイベントも、会のPRとともに、そのような思いがありました。最初
は緊張していた子どもたちも、帰るときにはみな笑顔で、楽しかったと言
ってくれました。お手伝いができたことを嬉しく思います。でも、私には
ずっと気になっていることがあったのです。
「大人だって、好きな本について熱く語りたいです!」 子ども限定の読
書会の募集の案内をするたび、大人たちから「年齢制限がなければ、自分
が参加したかった」という声をたくさんいただいたのでした。読書が好き
な大人でも、普段の生活の中では、人とじっくり本の話をする機会がない
ようなのです。大人なら勝手に好きなところに行ける、と思っていたので
すが、既存の勉強会はちょっと敷居が高そうだし、そこに参加するための
ツテや情報が少ないのです。特にYA作品と限定されれば、ますますチャ
ンスは狭まってしまいます。
 誰かが声をかけさえすれば、集まりたい人がいる。だったら、誰でも参
加できるYAの読書会の場を新たに作ってみようかなぁ……また言い出し
っぺになるけど、まあいいか(苦笑)。試しに私のホームページやツイッ
ターなどを使って呼びかけてみたところ、読者さんや司書さんや編集者さ
んや作家さんなどから、反響がありました。本好きさんの熱い思いに背中
を押される形で、2010年12月に第一回「YA*cafe」を開催し
ました。この名称は、気軽にカフェに集まっておしゃべりをするイメージ
で名付けたもので、喫茶店を経営しているわけではありません。初回は、
14歳からベテランの大人まで、幅広い世代の男女17名が渋谷のカフェ
でおすすめのYAを持ち寄って、語り合いました。「YA*cafe」は
偶数月の最終日曜の午前中に今後も続ける予定です。YAが好きな方でし
たらどなたの参加も歓迎致しますので、ぜひ遊びにいらしてください。ht
tp://yacafe.chagasi.com/
 そんな経緯で、「日本YA作家クラブ」に続いて「YA読書クラブ」
「YA*cafe」というYAに関係した会ができました。
「梨屋さんは、どうして、わざわざそういうことをしようと思うんです
か?」と訊かれることがあります。確かに、私がやる必然はないのです。
決して、世話好きなのではありませんし、自信などまったくないのです。
言い出しっぺのなりゆきなので、力不足はご容赦くださいと開き直ること
で自分を保っている状態で、これまでも自問自答を繰り返してきました。
たぶん、私の行動のきっかけは、ただ漠然と、YAをもっと多くの人に知
ってしてほしいから、という理由なのだと思います。
 自分でははっきり気付いていなかったのですが、私はYAが大好きなん
です。思春期というものに興味があって、本にも興味があって、ちょうど
YAに当たる本もその若い世代の人たちのことも、面白くて特別に大切な
ものだと思っている。だから、もっとYAが楽しくて元気になるように、
関わって行きたいのだと思うのです。
 なのに、世の中には、私の大好きなYAに無関心で無理解な人が多すぎ
るのです。本の分類は子どもと大人の二分割ですから、若い人の本という
発想がない人がいます。大人の価値感覚の分厚い漢字だらけの本を、読み
なれていない若い人に平気で押しつけて、子どもが本を読まないと嘆く鈍
感な大人が、意外と多くいるみたいなのです。そういう「知的」なタイプ
の大人に、YAというのがあるんですよと教えようものなら、「私はその
年の頃、この程度の大人の本は読めていたわよ」と自慢をはじめてしまう
のです。そして、プライドはあるくせに自分の判断が信じられない大人は、
時や売上が評価した作品しか、子どもに手渡せません。良書と思いこんで
いる狭い範囲の作品しか、読むべき本として認められないのです。普段か
ら若い人の本を読んでいない大人が今の子どもにすすめられる本は、本人
が子どものときに読まされた20年も30年も前の本ばかり。そりゃあ古
くても良い作品はありますし、読める子は読めるでしょう。でも、それっ
て20年も30年も前の社会を知っていた人だから楽しめる内容の本なの
ではないですか、と私は少し疑問に思うのです。今の人に向けて書かれた
今の人の本も知ってほしい。「最近の若い人は+否定文」と同様に、若い
人のものを軽く見ることは本に限った風潮ではありませんが、YAの現実
は、見える人にしか見えていないのです。それって、もったいなくないで
すか。若い人が読書に触れるチャンスを、奪うことになりませんか。
 その一方で、自分の十代を振り返ってみれば、子どもたちは子どもたち
自身で読みたい本を探してきたのです。本を読むことに慣れさえすれば、
読むべき作品は自分で見つけられるのです。親の目には役に立たない馬鹿
馬鹿しい本でも、子どもはその本を読むことで、精神のバランスを取って
いるのかもしれません。もしも大人の期待に沿わない「つまらない本」し
か読んでいないのだとしたら、それはその本人がまだ「つまらない本」し
か面白く読めないからではないでしょうか。感じ方は、人から命令されて
変えることはできません。
 高校生のころ、私の本棚に並んだ小説を見た母が、「まったく、いつま
でもこんな本を読んで!」と嘆いたことがありました。一番目立つ所にあ
ったのが、怪しい宇宙人の表紙のSFだったのです。普段からまったく本
を読まない母に、本の何がわかるのかと思いましたが、侮蔑が含まれた親
の嘆きは、子どもの身にはとても傷つく一言で、自分の内面を全て否定さ
れたように、とても悲しく、悔しかったのを覚えています。私の親は私の
趣味の悪さを批判するだけで、本を手渡してくれたことは一度もありませ
んでした。押し付けがないのは、もしかしたら幸運だったのかもしれませ
ん。あのころに読んでいた本は、今では入手できない本ばかりです。でも、
夢中で読んでいた。大人になって、あの読書を振り返ってみても、私の人
生に無駄で無意味な読書であったとは、まったく思いません。むしろ、妙
な本ばかりよくぞ選んだ自分!と褒めてあげたいくらいです。あの読書が
なかったら、私は夢を持たず、本を読まない大人になってしまったはずで
すから。
 読むうちに、本の効能だけでなく、本に潜んだ害悪や無力さを知ってい
くのだって、読書の体験の豊かさだと思うのです。世の中にはいろいろな
本があり、いろいろな本の中からだれもが自由に選べて読める。それは、
とても大切なことだと思います。そのためにも、大人と子どもだけでなく、
若者向けの本だってたくさんあることを、みんなに知ってもらいたいので
す。
 話が長くなってしまいました。とにかく、私はYAが大好きなんです。
だから、YAを知っている仲間を増やしたいのです。この思いが、多くの
人に広がっていったらいいなあと思っています。
 
 
 

( ^^) _旦~~ φ(..)  エッセイ募集中。

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「日本YA作家クラブ」会報 2011年2月20日発行
代表世話人。石崎洋司、金原瑞人、梨屋アリエ、令丈ヒロ子(敬称略五十音順)

日本YA作家クラブ
http://jya.iinaa.net/
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連絡係 ありりん