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「日本YA作家クラブ」会報【定期報告便】 2018219日発行

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「日本YA作家クラブ」会員の皆様へ

 

みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

「日本YA作家クラブ」第19回の会報をお届けいたします。

 

この会報は、総会の役割を兼ねております。必ず必須事項をご記入の上、

このメールにご返信して下さいますようお願いいたします。

リストの更新がある方は2月末までにお願いいたします。

 

※↓返信していただきたいこと。

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1】会員名 

 

2】著作リストの更新 なし / あり (ご記入ください)

 

 書名は省略せずに正確に書いてください。未刊行のものはご遠慮ください。

http://booklog.jp/users/yungadult ブクロク(Amazon)で表示されない書名は

登録できません。ご返信の前に必ず確認してください。

 

3】ご意見、ご要望、ご質問など、ございましたら。

 

 

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リスト更新がない方も受信確認のお返事をください。

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━━□ INDEX □━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

◆著作リストの更新の際のお願い

◆情報ブログへの掲載について。

◆インタビュー第4弾実施中

◆報告・問い合わせ

◆今後の件とその他のお知らせ

◆リレーエッセイ。第13回★金原瑞人さん

 

 

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◆著作リストの更新の際のお願い

 

著作リストは、ブクロクというサービスを利用しています。

http://booklog.jp/users/yungadult 

書名は省略せずにはっきり書いてください。2月末の時点で

未刊行のものはご遠慮ください。

ブクロク(Amazon)で表示されない書名は登録できません。

ご返信の前に必ず確認してください。

アンソロジーで複数の作者名が表記される場合は

「会員名」でなく「アンソロジー」枠に分類いたします。

書名や作者名が不明なもの、情報不備のものは、登録いたしません。

(そっちで調べて載せておいてというのはご遠慮ください)

 

 

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◆情報ブログへの掲載について。

 

「日本YA作家クラブ情報bloghttp://blog.goo.ne.jp/yungadult

 

YA情報ブログには、YAに関する講演会やサイン会、講座などの情

報を掲載します。会員のYAに関する講演会やサイン会の情報を、

連絡係にお寄せ下さい。YAにかかわるものでしたら、

「日本YA作家クラブ」の関与にかかわらず掲載致しますので、どうぞお気軽に。

 

※掲載依頼の際にお願いしたいこと。

イベント名。開催日時。会場。募集対象。募集方法。締め切り。主催。

チラシがネット上で公開されていればそのURL

……などを、メールの本文に必ずご記入ください。

メールの内容をコピペしてブログに掲載できるように、

紹介文は画像だけでなくテキストでも併記をお願いします。

(そっちで調べて載せておいてというのはご遠慮ください)

 

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◆インタビューのコーナー、第4弾実施中

 

YA世代や作家や翻訳家を目指す人に向けた

会員へのインタビューコーナー

4弾のインタビューをすすめています。

201610月から逆五十音順に掲載をスタートしています。(5月終了予定)

ご協力をお願いいたします。

 

掲載月が近づきましたら、会員さんに個別にメールをお送りいたします。

予定している質問は、

・締め切り前や仕事が忙しい時によく食べているものを教えてください。

・中高生の頃の自分を漢字一字で表して、その理由を教えてください。

・これから作家や翻訳家を目指す人には、なにが必要だと感じますか?

 

 

 

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◆報告・問い合わせ クラブへの問い合わせ(2017年8月〜2018年1月)

 

ミステリー作家の方からある会員に連絡を取りたいという内容のメールがあり、

該当の会員に確認をとり、対応いたしました。

 

 

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◆今後の件とその他のお知らせ

 

昨年8月の会報の梨屋のエッセイに対して、お返事をありがとうございました。

お忙しい中会員さんに読んでいただけたこと、それから、ご支援のご提案や

アイデア、ご意見などをいただきまして、感謝の気持ちでいっぱいです。

個別にお返事させていただこうと思いながら、時間が過ぎてしまいました。

日本YA作家クラブはYAPRする会という趣旨で2009年に発足しました。

来年以降、このクラブをどのような形にするか、世話人同士で話をしているのですが、

次の3択のどれか、と考えています。

1)年会費をとって今よりもしっかりPRをやる。(書評や書店・図書館のYAコーナー紹介など)

2)現状のままなんとなくゆるくぼんやりとつながっておく。(PRになってなくても存在しておく)

3)10年を区切りとして、すっきりと解散する。

 

3)の場合、そっと静かに解散するか、会員さんからのメッセージをネットで発信してから終わるか。

2)は会の趣旨と合わなくなりますが、あるものを失くすのもなんだかね、という情緒的な先送り。会員の高齢化必至です。

1)にいく場合、移行前に会員さんの継続の意思の確認をきちんとします。

賛同してくださる方で、運営面等を再設定していきたいと思います。会費が必要なのは、

たとえばYAコーナー紹介をする場合、取材をボランティアでお願いするとしても、

先方へのお礼とか通信費・交通費などの経費がかかるからです。

会員の皆様のご意見を伺えればと思います。

 

 

もう一つ別件で。

梨屋アリエから、作家や翻訳家の皆様にアンケートへのご協力をお願いいたします。

出版経験のある方は、校正者や編集者から「使ってはいけない」とか「違う表現に」とか「商品名を出すな」と指摘された言葉や表現があると思います。商標などの権利関係やポリティカルコレクトネスとしての根拠があるものもあれば、誤解や思い込みに基づく指摘も多いように私は感じています。

その件に関して、事例を集めたいと思っています。(批判を前提としたものではありません)

3月にはいりましたら、皆様にメールをお送りさせていただきます。会員でない作家さんや翻訳家さんにもお答えいただきたいと考えています。告知が始まりましたらツイッターやFacebookページの拡散をお願い申し上げます。

集めた結果は日本YA作家クラブのサイトで公表する予定です。

 

 

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┃リ┣┫レ┣┫ー┣┫エ┣┫ッ┣┫セ┣┫イ┃

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第13回★ 金原瑞人 

 

   YAむけのブックガイドをめぐって

 

 210()、大阪梅田のジュンク堂で「YAブックガイドガイド――

YA世代のための本ってどんな本?」と銘打って、にぎやかなイベントが

開催された。ひこ・田中さんとぼくがホストで、ゲストが兼森理恵さん、

佐倉智美さん、土居安子さん、右田ユミさん、目黒強さんという豪華

メンバー。司会者の言葉を借りれば、「児童文学作家、翻訳者、研究者、

学校図書館司書、書店員と、子どもの本にかかわる異なった立場の

専門家にお集まりいただきました」とのこと。客席には令丈ヒロ子さん

の姿も。

 これは去年11月にポプラ社から出た『10代のためのYAブックガイド150! 2』

の出版記念イベント。このときの内容については、そのうちどこかから

配信されるはずなので、そちらをみてもらうとして、ここではぼくが

かかわってきたYAむけのブックガイドについて簡単に書いておきたい。

 ぼくが英語圏のヤングアダルト小説に興味を持ったのは大学院の頃、

恩師の犬飼和雄先生のところで翻訳の勉強をしていたときだ。詳しいことは

『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』というエッセイ集に書いた

ので省略するが、1980年代の日本では「ヤングアダルト」という言葉

そのものがまだ根づいていなかった。当時の児童書の出版社が出していた

本はほとんどが小学生むけのもので、中高生にむけた小説は少なかった。

1990年に『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞して以来しばらく

中学生物ばかり書いていた森絵都が、当時を振り返って、「中学生ものは

出しづらいから小学生ものを書かないか、と何人の編集者にいわれたこと

だろう」と語っているが、まさにそんな状況だった。日本の作家の作品で

さえそうだったのだから、翻訳物のYAなど、いうまでもない。

 それが90年代も後半になると、日本作家の活躍もあり、また児童書の

編集者が若返ったこともあり、さらに2000年に入ってからは『ハリー・

ポッター』の大ヒットによるファンタジーブームもあって、あちこちで

ヤングアダルト小説が話題にのぼるようになっていく。さらに、1979年から

始まった岩波書店の「ジュニア新書」とはちょっとちがう切り口で、

理論社が「よりみちパン!セ」を2004年に、筑摩書房が「ちくまプリマ−新書」

2005年に創刊する。どちらもヤングアダルトむけをうたっている。

 一方、ぼくは児童書やヤングアダルト小説の翻訳をしながら、1988年から

1991まで、朝日新聞「ヤングアダルト招待席」で書評を担当、その後も朝日

新聞の「ブックバンド」や、読売新聞などでも書評を書く一方、ヤングアダルト

出版会関係の「ヤングアダルト講座」では100回以上、記事や書評を書いている。

そしていまも共同通信で12ヶ月に1度、書評を書いている。

 そのなかでちょっと変わっているのが、2002年から刊行された隔月刊の

書評誌「recoreco(レコレコ)」(メタローグ)で担当させてもらったヤング

アダルトのコーナーだ。よく覚えていないのだが、たぶん3ページくらい、好きに

使っていいということだったので、ぼく以外の人にも書評を頼んだ。たとえば、

東直子さんに詩歌の本を、勝木弘喜さんにはライトノベルを、という具合に。

大学院生にも大学生にも書いてもらった。金原ひとみにも書いてもらっている。

 じつはこの発展型がすばる舎の@『12歳からの読書案内』(2005年)、

A『12歳からの読書案内 海外作品』(2006年)、B『12歳からの読書案内 

とれたて! ベストセレクション』(2009年)だ。これは1冊、自由に使って

いいといわれて、思い切り好き勝手にさせてもらった。執筆者も多彩で、

ひこ・田中さんをはじめ、「recoreco」に引き続き、東直子さん、勝木弘喜さん、

ほかにも位頭久美子さん(雑誌MOE編集者)、豊崎由美さん、三辺律子さん、

目黒強さん、作家さんは森絵都さん、あさのあつこさん、長崎夏海さん、などなど。

それから大学生にも書いてもらった。@AB、あわせてほぼ300冊紹介してある。

 執筆者には好きな作品を取りあげてもらって、こちらからはほとんど条件を

付けなかった。ただひとつだけ、10年以内のものをというお願いをした。

どうせ紹介するなら、新しいものをと思ったからだ。いまさらのように、

『アウトサイダー』とか『ライ麦畑でつかまえて』とか、『指輪物語』とか

『ゲド戦記』なんて、ぼくの監修するブックガイドにはほしくなかった。

賞味期限が短くてもいいから、現代を反映した現代作家の作品を紹介したかった。

 さて、『12歳からの読書案内 とれたて! ベストセレクション』が出て

5年後、ポプラ社のイベントかなにかでひこさんと会ったとき、いっしょに

YAむけのブックガイドを出そうという話で盛り上がって、ぼくは盛り上がった

だけで終わったかと思っていたら、いつの間にかポプラ社で出そうということに

なっていて、2015年に『10代のためのYAブックガイド150!』が出た。これが

評判がよかったので、2年後、その続編が出た。どちらも、『12歳』のときと

同じで、古い本は扱っていない。7年以内に出版された本を紹介している。

おそらく2年後に次の巻が出る予定だ。

 一方、すばる舎のほうからも連絡があり、『12歳』のシリーズ、もう1

出せないかとのこと。そこで、@ABのなかから30冊を選び、これに新たに

70冊足して、100冊のヤングアダルトむけブックガイドを作った。それが

C『12歳からの読書案内 多感な時期に読みたい100冊』。基本的に2000年以降

2010年までに出版されて、絶版になっていないもののなかから精選してある。

ということはこのガイドブックとポプラ社の『10代』シリーズがあれば、

2000年以降、現在までのお勧め本が並ぶことになる。総数、約700冊。

 これでYAブックガイドもひと休みかなと思っていたら、なんと、ひこさんが

「金原さん、絵本もやろう!」といいだして、この企画が通ってしまった。

YAのための絵本ガイドブック』(仮題)が西村書店から出版の予定。すでに

校正も終わって、あとは印刷、製本を待つばかりだ。これで総数、約800冊。

 その他、ぼくと三辺律子さんとオザワミカさんで勝手に出している、翻訳物の

紹介冊子「BOOKMARK」もすでに10号まで出ていて、ここで紹介した本が160冊。

これで、合計960冊。重複している作品もあるものの、1000冊を突破するのは

時間の問題です。

 これからもこの調子で、いいYA作品を紹介していきたいと思っています。

 YA作家クラブのみなさん、いい作品を待ってます!

 

 

 

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「日本YA作家クラブ」会報 2018219日発行

代表世話人。金原瑞人、梨屋アリエ(敬称略五十音順)

 

日本YA作家クラブ

http://jya.iinaa.net/

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連絡係 ありりん